ブルターニュ(Bretagne)
フランス北西部のブルターニュ地域圏。2022年の夏に初めて制作に訪れたが、ダイナミックな自然と多くの動物たち、美しい町が共存している印象だ。2024年の8月には4週間滞在して半島を回った。
トレガステル(Trégastel)
奇岩が並ぶビーチで有名なトレガステル。北部の町だ。潮が引ききって浅瀬になった砂浜にイーゼルを立てて制作。
夢中になって筆を動かしているとあっという間に時間が経ち、今度は潮が満ち始めるので注意が必要だ。
潮が引いていく港。ヨットやボートが砂の上に取り残されていく。ブルターニュで海辺を描くときは、事前にネットで潮汐の時間を把握しておくようにした。
エルキー(Erquy)
エルキーはブルターニュの北側にある町。町の中腹から少し見下ろす構図で描いてみた。
プラージュ・サン=ミッシェル(Plage Saint-Michel)
エルキーの近くにある、サン=ミッシェルの浜辺。モン=サン=ミシェルのミニチュア版のような印象で、引き潮になると歩いて渡れるところもそっくりだ。
グアレック(Gouarec)
滞在していた村、グアレック。ブルターニュ半島のほぼ中央に位置する。人口900人のうち、150人は英国人だとか。そういえば家主もイギリス在住だった。家は広く、庭と地下ランドリー室とガレージを備える。ガレージをアトリエのように作業部屋にさせてもらっていた。
家の外は牧場と田園地帯が広がる。ブルターニュは畜産が盛んだ。住民より牛の方が数が多そうである。
散歩道にしていた場所にイーゼルを立てる。1ヶ月近く滞在しているので、自然と地元の人とも顔見知りになり挨拶を交わすようになる。
ドエラン(Doëlan)
ブルターニュの南に位置するドエラン。小さな入江の港が美しい庶民的な町で、豪華なヨットなどは停泊していない。海沿いでは潮位がどんどん変化するので、筆を動かすほうも忙しい。
ポン=タヴァン(Pont Aven)
ゴーギャンやエミール・ベルナール、ポール・セリュジエが滞在したことで名高いポン=タヴァン。奥まった入江には多くのヨットが浮かぶ。町中には旅行者向けのギャラリーがいっぱい。
ドゥアルヌネ(Douarnenez)
ポン=タヴァンから北西に位置するドゥアルヌネ。古くからイワシ漁で栄えた漁港だ。今もオイルサーディンを多く生産する。甘くこってりの高カロリー菓子クイニーアマン発祥の地でもある。あのエルメスのブレスレットの意匠となっている錨はこの町のものがルーツだとか。
ドゥアルヌネに行く途中にあるリズの浜辺(Plage du Ris)。引き潮時に訪れると、水気を含んだ砂浜が鏡のようになり、空や雲がきれいに映り込む。
ポントゥスヴァル灯台(Phare de Pontusval)
北西部に位置するポンストュヴァル灯台。ブルターニュ半島は実に灯台の多いところだが、これはパッと見には煙突の大きな民家に見える。人々が多く集まってきており、彼らのお目当ては灯台ではなくもちろんビーチ。
キブロン(Quiberon)
ブルターニュその他
ブルターニュ南に位置するロクマリアケール(Locmariaquer)の教会裏にある小さな広場。りんごの木が数本生えている。ここ数年いくつか描いているりんごの木だが、背景に教会があるシチュエーションは新鮮だ。
ケリアン(Kerien)という村の交差点。なぜか馬の実物大の鉄像が置いてる。おそらく村周辺に農耕馬の牧場が広がっていることが理由ではないだろうか。何回かこの道を通るたびにその意外性が気になり、ある日絵に描いてみることにした。
サン=ジダス(Saint=Gidas)という村の池。たまたま車で通りかかり、その落ち着いた佇まいに惹かれて制作。ブルターニュにいるとどうしても海や港を描きたくなるが、たまには池も良いものだ。
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