オクシタニー(Occitanie)
プロヴァンスから西に広がる一帯がオクシタニー地方。古代ローマ時代から栄えていた歴史ある地域だ。2023年にセヴェンヌ山脈の麓に滞在し、その周辺を回った。
サン=ティポリット=デュ=フォール(Saint-Hippolyte-du-Fort)
2023年9月に拠点にしていた町、サン=ティポリット=デュ=フォール。ガール県のセヴェンヌ山脈の麓に位置する。いわゆる観光地ではなく、どこにでもありそうなちょっと垢抜けない地方の村だ。
村にはいくつか川が流れている。ほとんど雨が降らない9月ということもあり、いくつかは干上がっていたが、水が残っている場所があったので、橋の上から取材。
サイクリングコースになっている橋の上から。素焼きの屋根、山、糸杉と松。南仏らしい情景だ。
滞在していた宿のバルコニーから。画布を木枠に張ったり、下塗りをしたり、続きを描いたりは、すべてこのバルコニーで行っていた。蚊が出なければ満点なのだが。
ソーヴ(Sauve)
ソーヴはガール県の人口2000人弱の村。川に囲まれているが、訪れた9月上旬はほとんど干上がっており、川底がむき出しになっていた。
橋を渡り村のなかに入る。坂道を登っていくと、こぢんまりした広場があった。カフェや店も集まっているので村の中心なのだろう。プラタナスの樹影が建物に出来ており、それに惹かれて制作。
ミアレ(Mialet)
ネットなどで目星をつけ、いざモチーフの場所まで行っても意外と絵にならないことも多い。この日はアンデューズという村を訪れたがピンとくる場所がなく、予定変更してそこから北のほうに向かってみた。
ガルドン・ド・ミアレ川に沿って北上していくとミアレという村にたどり着く。人口600人の小さなコミューンだ。国道沿いからカミサール橋(Le Pont des Camisards)を描いてみた。
ラ・ロック=シュル=セーズ(La Roque-sur-Cèze)
ラ・ロック=シュル=セーズはオクシタニー地方ガール県でも有名な観光地。ガイドブックなどには必ず登場する村だ。ぶどう畑に囲まれた丘の上に、糸杉と密集するように家々が建つ。
手前のワイン畑を入れた構図で。構図はシンプルなようでいて意外と難しく、時間がかかってしまった。
近くにはソタデ滝(Cascades du Sautadet)がある。滝には立入禁止の看板が立っているが、訪れる人たちは見向きもしない。
ル・グロー=デュ=ロワ(Le Grau-du-Roi)
モンペリエの南東、地中海に面した町、ル・グロー=デュ=ロワ。電車で来ることもできる風光明媚な町並みに、多くの旅行者が集まってきている。
港で制作する難しさは、イーゼルを立てる場所。野外レストランや港湾労働者の邪魔になるような場所で描くのはまずいし、手前に大きな船がいきなり停まるようなところでも困る。この場所はその点で制作しやすいところであった。
マルセイヤン(Marseillan)
マルセイユに似た名前の港町、マルセイヤン。広大な内海、トー湖に面している。船着き場も港もすべてこぢんまりしていて、あっという間に一周できてしまうほどだ。
サン=ギレム=ル=デゼール(Saint-Guilhem-le-Désert)
オクシタニー地方エロー県にある村。フランスの美しい村ランキングなどにもよく登場する。人口わずか250人ほどだが、世界遺産ジェローヌ大修道院を擁する。ゆるやかな上り坂に作られており、奥には峻険な岩山がそびえ立っている。
サン=ギレム=ル=デゼールからエロー川に沿って少し南に行くとディアブル橋(Pont du Diable)がある。悪魔の橋と名づけられているが、周囲は実にのどかな雰囲気だ。橋の下では川が入江のようになっており、人々がサップで遊んだり泳いだりしている。
エゲーズ(Aiguèze)
アルデーシュ川峡谷に面しているガール県の村、エゲーズ。こちらもフランスの美しい村のひとつとされているようだ。少し離れたところから見ると、断崖のへりに建てられていることがわかる。北に向かって描いているので、夕刻になると光が左側に当たり美しく調和してくれた。
バラックヴィル(Baraqueville)
ベルカステル(Belcastel)
ランクー(Lincou)
ペルロー(Peyreleau)
エスタン(Estaing)
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